ゆとり世代のプロサッカー選手。丸山龍也のオフィシャルブログ。現在は欧州リトアニアでプレー中。

2015年3月1日

感謝の意と、詐欺師を直接捕まえたけど何故か手錠かけられたのは俺で泣いた話

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昨日のFB投稿・ブログをキッカケに、色々なご連絡・ご支援を頂きまして、誠に感謝しております。

自分自身、こんなにも多くの方に応援して頂き、様々な形でご支援を頂く予定になるとは思っていませんでした。もちろん、元はといえば自分が悪い今回の問題ですから、ご指摘、ご指導、お叱りの言葉をかけて頂く方も多いのですが、全て自分の今後に活かさせて頂きたいと強く誓わせていただきます。

週末ということで銀行の手続きの関係上もありますし、現在近隣国への移動を行っている最中です。そのため最初のご支援を実際に受け取るのは月曜日、もしくはそれ以降になると思いますが、カンパ・僕への投資として頂いたお金は大切に使わさせて頂き、なるべく早く結果を出してリターンを提供できるよう善処します。

また、お金以外の形で応援してくださってる方にも、変わらぬ気持ちで感謝しております。

 

 

様々な人とお話する中で、とある方に電話で言われました。

「お前は10円、20円のカンパでも、その人をCLに連れて行く覚悟があるのか?これは額の話じゃない、そういう感謝の気持ちを持てるかの話だ」

 

そういう気持ちを持ちます。と答えました。

ただ、そう言うのは簡単ですが、やっぱり重い。世間でカンパを集める一般的な方法といえば「クラウドファンディング」ですが、その一般的やり方に則って、額に応じてリターンの種類を変えるやり方もありだと思う。でもそれじゃ自分が納得いかない。

 

これはビジネスの話ではなく、義理人情の世界だと。

 

皆に同じように接すということではなく、それぞれにそれぞれのやり方で100%の恩を返していく。そういうつもりです。

「感謝の言葉とかいらないから、プロなら結果出せ」

そうやって言ってくれる方もいました。

「まあ、俺が困ったときは逆に頼むよ!」

そうやって言ってくれる方もいました。

「死ななきゃいいよ。美味しいもの食べて」

そうやって言ってくれる方もいました。

それぞれ様々な思いで応援して頂いてると感じました。そのそれぞれがとても心に響いています。

 

こんな事態となってしまったので、応援して頂いている皆さんには逐一報告するのが筋だと思いますし、一度の文章では感謝を伝えきれません。ですので、今後の動向は逐一ブログや各種SNSで報告させていただきます。

 

 

________________________________________

 

で、まあいきなりビッグニュースです。相変わらず自分の人生はドラマチックだなと思うと同時に、呆れています。

 

 

 

結論から言うと、

・詐欺師(ダルコ)を直接自分で捕まえました。

・が、手錠をかけられて警察に連行されたのは俺でした。

・それで、やっぱりお金は返ってこない。現実は厳しい。

 

 

この3点です。

 

 

 

 

 

 

ウィーンからベオグラードになんとか戻ってきて、大使館と警察署に行ったのは昨日のブログで書きました。

しかし、戻ってきたのは良い物の、僕ともう一人の被害者でありプラハに飛ばされていた角川さん(仮名)は追い詰められていました。というのもお互い現金がなく、ベオグラードに戻ってくるのがやっと。

朝飯みかんとバナナ、昼飯みかんとバナナ、夜飯200円のハンバーガー。そんな日が続いていました。

 

 

刑事事件なので自分たちが何もせずとも捜査は進んでいくのですが、お互いの意見として一致していたのが、「とにかく示談でもなんでも金を返してもらおう」ということでした。

昨日、ダルコ(詐欺師)に恨みはないと書いたのですが、そいつをどう思うではなく、単純に事実としてお金は返ってきてほしいわけです。

 

 

 

なので、僕と角川さんはダルコを直接捕まえるべく、刑事さながらの動きをしていました。

 

 

まず、お互い別々のホステルでダルコと出会って詐欺にあったということで、ダルコをホステルに滞在する外国人狙いの詐欺師と仮定。

なのでブッキングドットコムで、ベオグラードの大きくて安くて評価の高いホステルを片っ端からリストアップしました。それで実際に各ホステルを訪れ「予約しようか考えてるんだけど部屋を見せてくれ」と言って各部屋をチェック。


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ダルコが作った偽のスロバキア大使館のアドレスから、俺に送られてきたメール。当時は必死で翻訳したのに。



 

 

またお互いの共通点として、偽のメールアドレスや書類を駆使され、第三者の存在を意識付けられて騙されてたということで、インターネットカフェ、ビリヤード場、賭博場など、パソコンを自由に使えるところも回りました。

それでいて


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本当は英語とセルビア語でこいつは詐欺師だって書いて、Googleに永久に情報を残してやりたいぐらいだけど、小さい娘がいるって言ってたし、そういう復讐に興味ないから、文中はカタカナで勘弁してやる笑



 

ダルコの乗ってるこのSUZUKIのバイクを探すべく、駐輪場もチェックしました。

 

 

 

 

角川さんと俺が実際にダルコと訪れた場所や、その時にダルコが来た方向、帰った方向などを改めて2人で歩いて、現場検証。とにかく歩いた歩いた。探偵か刑事になれるね、なんて角川さんとは話しながら、とにかく一日中歩いた。

 

 

 

 

その結果、僕らがセルビアに戻ってきた日に、なんとダルコは角川さんと最初に出会ったホステルに滞在していたことが、僕ら2人の聞き込みにより判明。



ダルコには僕と角川さんが結託してることはおろか、逃亡されないようお互いウィーンとプラハにいてまだ騙され続けている、、、、という設定で話を進めていました。なので、角川さんと僕は以前とは違う、少し離れた場所のホステルに寝床を取ったのですが、そこまで考えてた意味があった。

 

もし前の所に滞在しようとしたら、勘付かれて逃げられてた。

ニアミスということで若干悔しい気持ちもありましたが、まずはダルコがベオグラードのいることが判明して一安心。だってブルガリア行くとかパリ行くとか言ってたもん。

 

 

ただ、レセプションの人に「娘に会いにボスニアに行く」と話してたようで、それが本当なら今頃ベオグラードにはいないね、ボスニアまで探しに行こうか?なんて話もしてました。

 

 

でもまあ、何か手がかりが見つかるかもしれないし、そのままベオグラードで捜査続行でした。

 

ダルコが歩いて行った方向や、普段買い物をしてるスーパーなど2人の情報を統合してみたり、実際にダルコが歩いて行った方向を歩いてみたり、少しずつ情報を集めていったところ・・・

僕たちはあいつがベオグラードの中でも「STARI GRAD」という地域に拠点をおいてるのではないかと推測。(横浜に例えると、大使館があるのがみなとみらいで、僕らが今住んでいるのが横浜駅近辺、ダルコがいると予想するのが関内とか伊勢佐木町・・・そんな感じです)

 

 

結果的にこの仮定は大当たりでした。

 

 

 

 

 

 

 

昨日、俺がブログやFBを公開した後です。

例のごとく、角川さんと僕は街に繰り出しました。僕はニット被って伊達眼鏡つけて、ダルコの前で履いてなかったジーパンを着用。角川さんはパーカーのフードを深く被って、街中で会っても気付かれないように万全を尽くしました。

 

 

 

で、昨日の夜。

 

 

 

 

 

 

 

ビリヤード場でダルコのバイクを見つけた。

 

 

 

 

 

 

見つけた瞬間、鳥肌が立ちまくった。

 

 

僕らはダルコを殺したいわけでなく、とにかくお金を返してもらいたい。なので、ここはひとまず僕は一度離れて、大使館と警察に連絡をすることに。角川さんは物陰から見張っているという分担。

 

しかし大使館の方と電話がつながらない。焦りながらふと道路を見ると、角川さんが大通りを全力ダッシュしていた。ガンダッシュ。そしてその先にダルコのバイク。

 

 

 

僕らに気付いたのか、僕らが大使館の連絡について段取りしている一瞬の隙を見つけて、ダルコはバイクを走らせて逃げようとしたということ。。どこまでもコスい。

 

 

 

 

でも赤信号にダルコが捕まり、角川さんがダルコを道のど真ん中で捕獲。よっしゃ。

 

 

でも警察が来ないと話にならないし、セルビア語が喋れる人がいないとダメだからまず大使館に電話が繋がらないと厳しい。外国の難しさ。言葉が通じない。たとえ英語が喋れたって、警察の通報とかはマジ難しい。

 

 

道のど真ん中で角川さんとダルコが揉めてる間に、連絡担当の俺は焦る。やばい。んで、キョロキョロしてたらパトカー発見。急いで走って

全力の「ヒー・イズ・シーフ!!!!」

 

 

そしたら警官が降りてきて、ダルコにダッシュ。俺もダルコにダッシュ。ダルコは俺の顔を見た瞬間クソ驚いてた。なんで角川とマルが一緒にいるんだ?と思ったと同時に、全てを悟っただろう。

っしゃ、捕まえた。金返せ。バイク蹴ってやろうと思ったけどバイク売れなくなったら金作れないから我慢した。

 

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こいつです。ダルコ。28歳とかその辺。よくもまあノコノコベオグラードにいられたなあ、てめえ。レセプションの人に言ってたボスニアも嘘だし、こいつはウソまみれだ。現にこの瞬間も金は返すよとほざいている。俺と角川さんは無視している。こいつにやられた。こいつに全部台無しにされた。怒りよりも呆れしか出てこない。

 

 

とにかく一安心、俺達まじお手柄・・・かと思いきや

 

 

 

 

 

 

 

なんか口がうまいダルコに警官が言いくるめられてる。

 

 

 

え、、、、え、、、???

 

 

 

このままいったら、多分ダルコはこの場で開放される。

セルビア語わかんないけど俺は直感でそう感じた。だからダルコのバイクの鍵を抜いた。そしたら警官にキレられた。いやいや、まずお前が抜けよ。

 

英語がある程度喋れる角川さんに警察とダルコの三つ巴を任し、俺は大使館の方へ鬼コ。やっとつながった。金曜日の夜遅くだけど、とにかく来てくれるそうだ。

 

 

 

在セルビア日本大使館には本当にお世話になった。ウィーンの大使館の方もすごく親身なってくれていたが、大使館は代理人ではなくあくまで日本人のお手伝い。だから事件があっても通訳や弁護士を紹介するまでが限度だと聞かされていた。

実際俺もそんなもんだと思っていた。ISISの事件の時に、日本大使館は世界で一番使えない大使館だ、お役所仕事で何も助けてくれない、みたいな記事を見たし、そうじゃなくてもそこまで海外で求めるのは違うと思っていた。

 

しかし、セルビアの日本大使館はハンパなかった。通訳も用意してくれたし、自分たちの被害を詳しく聞き取って、セルビア語の資料まで作ってくれていて、警察にも一緒に同行してくれた。金曜の夜中の電話にも出てくれて、現場に駆けつけてくれるという。正直、本当にありがたかった。

 

 

 

 

とか思ってる間も、なんかどんどん状況がおかしい。警察がひとりふたり集まってくる、なんかみんな俺を見ている。

ちなみにここはベオグラードの共和国広場、日本でいうところの渋谷ハチ公前みたいな感じだと思ってる。続々とギャラリーが集まってきて、ダルコは冷静に警官とずっと話を続けている、何か状況がおかしい。

 

 

 

 

 

 

ただ、どうやらみんなで警察署に行くそうだ。まあ路上じゃ埒が明かんからそれは仕方がない。移動しよう。

 

俺はパトカーに乗って、ダルコは警官から鍵を返してもらってダルコは自分のバイクに乗って。。。。。は?

 

いや、意味がわからない。もしダルコ逃げたらどうすんの?

 

 

 

 

俺は身振り手振りで説明した。バイク置いてってそいつをパトカーに乗せろ!俺はそいつに6000ユーロ盗まれてんだよ!角川さんは5000ユーロ!バイクはおかしい、パトカー乗せろ!

 

 

 

 

 

ダルコがなんか警官にセルビア語で言った。

 

 

 

 

 

 

え、?

 

 

え、え?

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付くと何故か俺が締めあげられてた。

 

 

 

は!?

 

 

 

 

 

 

実はダルコに金盗まれた時よりも、怒りのボルテージだけで言えばここからの2時間ぐらいのほうが上だった。ブチギレ

 

 

 

 

 

 

いやいやいやいやいやいや!なんで俺が締められんの!?

 

Why!? Just second!! Can I call embassy?no no no no I call embassy now!!!!

 

 

 

とか、とりあえず今の状況意味わかんねえから、大使館に連絡取らせろ!!って超簡単な英語言ってる間に、最初に俺が見つけたパトカーに乗ってた警官が俺を締めてくる。

いやいや、こういう時はとりあえず冷静に。Can yo..え!?は!?まじむかつく!首締まってる!ダウンジャケットビリって言ってる。

締められて倒されそうだから、俺が耐えてたら、警官と俺はもつれて転んだ。サッカー選手の足腰なめんな、、じゃなくてなんでこんな展開になってんの!??

 

警官ともみくちゃになってる間に携帯が大使館につながったから「あの、なんかダルコ逃げそうだし、俺が締めあげられてて意味分かんない!セルビア語で説明してもらっていいですか!?!?!」と言って、警官に電話渡そうとした。

すると警官が

「No!!!!!」

 

 

あんで??電話ぐらい出ろよタコ!!!!

 

 

 

 

 

 

とかやってる間に、なんかパトカーひゅん警察5人ぐらい俺のとこ来て、めっちゃみんなブチギレてる。腕折れるぐらいまで締められてて、ダルコはヘルメット被り始めてバイクのエンジンかけてる。

いやいやいやいややっと捕まえたのに逃げたらどうすんだよてめえら!!!

全力で、NO! He is thief! scam! He should ride car!!! おい!てめえ!このやろ!ぶっ殺す!

 と、俺。

 

 

 

 

 

って。気付いたら共和国広場には300人ぐらいのギャラリーが出来てて、みんな俺を見てる。冷たい目で。

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カチャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

丸山龍也が、22年の人生で初めて手錠をかけられた瞬間だった。

 

 

意味がわからなかった。なんで俺が手錠かけられてんの?

ダルコは逃げて、俺が牢屋行き、金は返されず。普通にそう思った。年末に観た痴漢冤罪の映画「それでもぼくはやってない」を思い出した。

やべえ、このままじゃまずいだから喚いた。トランスレーター呼べ!エンバシー呼べ!お前らのボス呼べ!!!!

 

 

 

 

と騒ぐ俺も虚しく、無理矢理パトカーの後部座席に投げ込まれて「シットダウン!!!」ってゼロ距離でブチ切れられた。

 

 

パトカーは進み始めた。ダルコはパトカーより前を走っていた。

「You are crazy」

一緒に後部座席座った警官に、耳元でそう言われた。狂ってるのはお前らだ。

 

 

 

 

 

 

 

意味がわからない。

被害者の俺が手錠かけられて、ダルコは俺の乗ってるパトカーの前を走っている。俺はそれを後部座席から眺めていて、警官にキレられている。

 

 

 

 

 

俺は男のくせに結構泣く方だけど、今回はいつも以上に幼稚園児が泣くみたいにデカイ声で泣いた。ダルコが逃げる、俺は牢屋に入る、ダルコはバイクに乗ってる、俺はパトカーに乗ってる、ダルコはハンドル握ってる、俺は手錠をかけられている。

 

 

そう思うとマジ悔しかった。理不尽でたまらなかった。金奪われてウィーンで一文無しにされて借金残ってサッカーできなくなって、そうなったのに俺は都会のど真ん中の大観衆の前で手錠かけられなきゃダメなの?なんで?

 てか海外で、悪くないし言葉通じないのに手錠かけられるの怖すぎ。

 

 

余談だけど、テレビで手錠かけられてるシーンがモザイクされてることがあるけど、今まではよくいみがわからなかった。だけどあれって一理あると思う。

手錠かけられて初めてわかったけど、背中の後ろで自由を奪われるって、人間としての尊厳というか、そういうのが傷つけられる。体が動かない以上に悲しい、傷つく。

隠してもらえるなら隠してもらえたほうが良かった。

 

 

 

 

 

 

結論から言うと、ダルコも俺も角川さんもみんなで警察署に来た。

俺達は着てるや持ち物を剥がされ、ガラの悪い警官が代わる代わる簡単な英語で話を聞きに来る。

6000ユーロ盗られたというと、「6000?600の間違いだろ?」と言ってきて、この日本人数字わかんねえみたいだギャハハハみたいな感じで笑われる。タバコの吸殻を構内に捨ててる。神奈川県警も最低って思うけど、こいつらそれの1000倍クズだ。

 

 

泣きじゃくってる俺の横で、角川さんは俺の肩を持ってくれて、一生懸命警官には自分たちがされたことをアピールしててくれたけど、俺はマジ納得行ってなかった。

 

 

 

 

 

大使館の人を待った。

だけど1時間が経ち、2時間経ちども大使館の人たちは警察署に入ってこない。

その間に、なんかダルコは指で判子を押して、ジャケット羽織って帰り支度を始めている。

 

俺と角川さんは言葉にならなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてダルコは家に帰った。

 

 

 

 

 唖然。

 

 

 

 

 

ダルコと入れ替わりで大使館の人が来た。わざと待たされてたらしく、俺らはようやく事情説明がされた。

 

 

 

 

 

 

要点をまとめると

・次の月曜日にダルコは警察署に出頭するらしい。

・出頭しなきゃ逮捕だから、99%来るらしい(本当かよ)

・最初に行った警察と今回の警察は管轄が違うらしく、まだそのやりとりが行われてなかった。

・だから旗から見ると、俺達日本人がダルコにアタックしてるように見える

・セルビアでは一般人が現行犯逮捕することが認められていない

・警察がノーと言ったら、それに従わないといけない

・だから俺は従わないから手錠をかけられた

・もし先日違う警察署に行って事情を説明してなかったら、拘置所に入ってたのは俺の方だったらしい。

・事情聴取の紙が一応あったから、俺は牢屋行きを免れた。

・とにかく警察が準備するより速く捕まえすぎた

・でも、捕まえたから話は進んでいくから、捕まえた事自体はお手柄

・もしダルコを殴ってたら、事情聴取の紙があるとか関係なく問答無用でブタ箱行きだったらしい。殴らなくてよかった。

・身分証明書を没収されてたから、ダルコはバイクで逃げられなかった(らしい 

 

 

 

 

 

とのこと。

 

 

 

 

 

今まで散々海外で理不尽なことを経験してきたおかげで、どうして俺が手錠かけられたのかトリックが分かったら、意外とその事自体は腹は立たなくなった。傷ついたけど。

 

 

でも警官達は正直クソだと思う。

どこに泊まってる?と聞かれて答えたら「こいつら〇〇通りの◆◆ホステルだって!」とクソデカイ声で隣の部屋に報告してた。

多分ダルコも聞いてただろうから、万が一復讐されないよう安全のため、角川さんはホステルを引っ越しすることを大使館に進められてた。なんで警官てどこの国のやつもデリカシーないんだろう。

 

 

 

それで、やっぱりお金は帰ってこない確率が高いらしい。唯一あるのが、例えばダルコの刑期が10年だとして、金を払うなら8年、6年と減っていく。払わないなら10年。

みたいなやり方があるらしく、それなら返ってくる可能性があるけど現実的にそうなることは難しいらしい。

ダルコが金は今ない。といえば話それまでらしく、しかもセルビア国内では詐欺ってのは大きい犯罪ではなく小さい犯罪の扱いなんだそうだ。刑事事件だから話は進んでくけど。

 

 

 

 

 

だからまあ、自分たちで捕まえたんだけど、捕まえないよりはマシってレベルみたい。

強いて言うなら、「ダルコ海外に逃げたのかな、警察は探してるのかな・・・」みたいに、心配な毎日を送らなくてもよくなったってのがメリットかな。

あとは自分の手で捕まえたことで、一矢報いた気になるかも。でも、金は返ってこない。これが詐欺の手口だし、世界中で詐欺が減らない理由だと思う。

やっぱ盗まれた奴が悪いんだな。

 

 

 

 

 

 

 

大使館の人たちには、非常に危険なことだと注意を受けた。何故なら復習されるかもだし、マフィアとつながってるかもだし、もしダルコが銃なりナイフを持ってたら終わってたと。

と同時に、自分がもしそうされたら同じようなことをする・・・と同情もしてくれた。大使館の人は、ほとんど一文無しの僕達に、個人的にお小遣いを少し渡してくれた。何から何まで本当に嬉しかった。

 

 

 

 

納得いかないことはそれなりにある。お金は1ユーロも返ってきてない。今後も恐らく返ってこない。

 

 

でも、とりあえずダルコが捕まったのは一件落着なのかもしれない。一応必死の思いでダルコを捕まえたから、スーパーで飲み物を買って、僕と角川さんは乾杯した。

角川さんとは、ドラマ「相棒」のようなコンビだった。お互いの特徴やお互いが持ってる証拠がうまく咬み合ってて、性格的にもバランスが取れてたと思う。だからセルビアに返ってきて4日目ぐらいでダルコを捕まえることが出来た。

これが金曜日の出来事。俺は土曜日にセルビアを経つ予定だった。だからなんとしても今日捕まえたいねという話だったから・・・不幸中の幸いってやつかもしれない。

 

 

 

 

 

 

一体、捕まえたから何になったんだろう。

ただ、男の意地とかそんなもんかもしれない。少なくともサッカー選手のやることじゃない。

でもこれが現実と受け入れ、進んでいくしかないんだろうなあ。

 

 

世界は時に理不尽だ。筋の通らないことはたくさんある。悪くないのに手錠をかけられることもある。

でも、それも人生の一部だし、角川さんや大使館に助けられたことはいい思い出。後になれば全部笑い話になるかもしれない。

 

 

そんな歯切れの悪いことを思いながら、俺はセルビアの空港から飛行機に乗った。

 

 

ベオグラード。良い街だった。また来よう。

 

 

 

PS。でもダルコより今は警察・・・ってか何人かの警官がマジでムカつく。笑

まあいいや。

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