ゆとり世代のプロサッカー選手。丸山龍也のオフィシャルブログ。現在は欧州リトアニアでプレー中。

2014年10月30日

休むのもトレーニングってか、休むのがトレーニングじゃんね?って話

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どもです。

昨日試合だったこともあって今日はオフ。日曜日に試合を控えているので身体を動かそうと思っていたのですが、2週間近くほとんどトレーニングしていないのに40分ほどプレーしたこともあり、かなり疲労が溜まっています。

特に親指をかばいながらプレーしてた左脚は、もも前の筋肉がパニックを起こしていて(笑)ついでに膝まで痛くなってきた次第であります。

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っちゅーわけで今日はのんびりカフェでコーヒーを飲みながら、スケッチブックに向かって作戦会議をし、パソコンやiPhoneをカタカタいじって調べ物とかしています。2週間休んでたけど、今日もお休み。それでいいのだ。

 

 

 

 

 

「なんかプロのサッカー選手って暇そうだな」

友人のプロ選手や見聞きするアスリートの姿を見て、最近までそんな感じで思っていました。実際なってみると本当に暇でした。笑

週に5回程、1回2時間程度の練習をして試合がある。それ以外は自由時間だし、週1〜2のペースでオフもある。というのが大方のサッカー選手のタイムスケジュールです。

 

練習して学校行って合間にバイトして・・・とやっていた10代や、バイトの中にサッカーがあるような感覚だった頃や、もうとにかく色々詰め込んでて首が回らなくなってたリハビリ時代。共通して思ってたのは

「俺がプロになったら絶対遊びになんて行かないで24時間サッカーのことだけ考えてやる(怒)」

 

 

ということでした。

 

 

サッカーだけに集中できない要素が周りにあるが故、うまくいっていない・・・という仮定のもと、

→周りの同年代のプロ選手はサッカーだけしてお金もらってる!だから、まずは頑張ってここを抜け出してそっち側の人間にならねば・・・

→でもそしたら同年代の奴より遅れてプロになるわけだから、遊んでる暇なんて無い・・・

→よし!今は耐え忍んで、プロになったら遊ばず毎日練習とサッカーの研究じゃ!

 

 

 

 

的なことを考える毎日。

サッカー選手って華やかなイメージがあるけれど、もし俺が同じ状況になったら、夜の街で遊んだり車とか服に使うお金を全額自己投資に使う!とか勝手に考えて、街で遊んでいるJリーガーとかをたまに見つけると「おれはぜってーこんなんしねええええ」って奮起したり(笑)

 

 

 

 

というわけでプロになったらサッカーのこと24時間考えるんだから、今現在やらなきゃいけないサッカー以外のタスクはマックス詰め込む。サッカーより体力使うことなんてこの世にない!という精神で頑張ってた俺。(実際8時間バイトするよりサッカー2時間やるほうが体力的なインパクトはでかい)

 

 

ある時は朝練習して、午後は毎日学校に通い夜遅く帰宅、さらに合間の時間でバイト・・・

ある時は午前の練習が終わったらダッシュで昼飯食べて、10分だけ昼寝をし、13時から21時半まで布団に綿を詰め続ける毎日。(しかも時給700円笑)

ある時は夜間の仕事と昼間の仕事をミックスして、移動中に本とか読んで自分を磨いて、さらに仕事も少しでもトレーニング!と、立ち仕事や力仕事をわざと選んでたり。

 

 

なんというか、周りの先輩とかを見て、そんぐらいやらなきゃと思っていたのが一番にあると思う。でもその先輩たちは意識高いし根性も人一倍あったけど、結局プロになれずサッカーを辞めていた。

そんな先輩たちより実力も経歴も不足している俺は、

「ああ、あの人達でもプロになれないのか・・・だからもっとやらなきゃ・・・まだまだ足りない・・・もっともっと貪欲に・・・でも俺にはそんなのもう無理だあ・・・いやでも無理と言ったら無理だ!やるしかない!!!!!うごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

と躍起になっていたのですが、そんな時に前十字靭帯と内側側副靭帯を断裂し、全治8ヶ月コースに突入します。

 

怪我をしていた時はサッカーすら出来ないので、もう起きてる時間は全部なんかできるだろうと思い「ひとりブラック企業」と銘打ち、ピザ屋さんと電機屋さんの仕事をフルに詰め込んで、19歳のフリーターにして月34万円稼いだりもして・・・

怪我から復活し始めた時は、朝練習してすぐリハビリに行き、終わったらすぐバイト。リハビリがないときはパーソナルトレーナーをつけてトレーニング、寝る前にはヨーロッパサッカーとかJリーグを見て、サッカー出来ないながらもせめて自分がやってるようなイメージを・・・とかしてみたこともありました。

 そんな時に前十字靭帯を再断裂して再びリハビリのやり直しコースに突入します。

 

 

 

 

 

 

 

わお(゚д゚)!

 

 

 

 

 

なんかよく、「大怪我ばかりして、身体弱いんじゃないの?」と言われますが、多分弱いんじゃなくて弱ってたんだと思う(笑)

なんかよく「そんな不幸なことばっかりで悪霊とか憑いてるんじゃないの?お祓いしてもらえば?」とかも言われますが、憑かれてるんじゃなくて疲れてたんだと思う(笑)

 

 

 

 

 

恐らく、自分が思ってる以上にサッカーって疲労のたまるスポーツなんです。身体にも疲労は来るし、高いレベルでやれば頭も疲れるし、基本的にサッカーってやってても良いことないってのが自説なので、もちろん心も疲れる。

上記の先輩達も、頑張ってはいたけどプロになれてないってのは、結局サッカーに集中してるようで集中できてなかったんだと思う。だって過酷すぎて疲れるもん。

そうなってくると色々しんどい。

 

 

 

 

多分身体も頭も「そろそろキツイぞ!てか無理!」ってサインは出してたと思う。でもそんなサインを見ないようにしてたのは、なまじっかドキュメンタリー番組とかタレント本とか自己啓発本とか好きなせいで

 

「浅田真央ちゃんは1日8時間リンクで練習するらしい」

「長友佑都選手は体幹トレーニングやり込んでるって情熱大陸でやってた」

「斉藤和義は曲作るときには合宿張って何日も泊まりこんで曲作る」

 

ってすごい人たちの一部分を切り取った姿や言葉に影響受けまくってたせいでした(笑)あの人達も常にそうやってるわけじゃないだろうに。(あ、でも真央ちゃんはやってたかも)

 

 

 

 

だし、そういう自分も好きだった。練習して、仕事して、ひとりでもトレーニングして、空き時間は本たくさん読んで、テレビも徳の有りそうなもの選んで見て、稼いだお金はなるべく自己投資になるようなものに使ってる、、、という自分に酔ってた。

そういう自分を友達の前とかで見せて、「すげえな」とか言われるのも快感なタイプです。もともと。だから調子に乗って怪我しちゃうわけです!

 ほんでほんでこういうのは、実力がないから練習しなきゃいけないんだけど、練習で本気出せないし上手くいかないから他で補おうとして、結局また練習で全部出せないから、他で頑張ろうとして・・・っていう悪循環でしかなかったりもする。

(ちなみにモンテネグロで活躍する豊嶋邑作プロと同じ話をさっきしていたんですが、彼も2部練+筋トレ+勉強を詰め込む毎日だった時にアキレス腱断裂をしたらしく、今は生きてきて殆どやったことのなかった「昼寝」を生活に取り入れるなど、こういう生き方に反省を見せているようです笑)

 

 

 

そういうことじゃねーな、と気付いたのはここ1年ぐらい。

色んな人との出会いもそうだし、タイっていう自由奔放な国に行ったのもそうだし、自分自身が気抜いてみると意外と大丈夫だったりって体験とか。

 

タイから帰国後の半年は本当にサッカーが上手くなったなと思うけど、間違いなくバイトの時間やサッカー以外のタスクを極限まで減らしたことが良かったと思う。もうほとんどニート全開で、朝練習したあとの午後とかずっとのんびりしてた。

 

でもわざとそうやってたし、そっちの方がまわりまわって自分のためになるというのも理解しながらやってたわけで、おかげで効果は抜群だった。そのかわり10時から12時までの練習には全力注いでたし、注げるように準備も自然とするようになるわけです。

 

 

 

 

 

休むのもトレーニングだよ?って良くいうけど、俺はきっと休むの「が」トレーニングなんだと思う。

 

死ぬほどゆっくりして、1日1時間から2時間ぐらいだけ集中してトレーニングする。それぐらいで十分すぎる練習量だと自分で思うし、日本人以外の指導者は基本的にそういうことを言うような気がする。あのヒディンクの右腕であるレイモンドさんのセミナーを大阪まで行った時もそんなことを言ってた。

オシムさんも居残り練習は禁止らしいし、中村俊輔選手も外国人指導者には自主練を禁止させられるって言ってたし。

 

もちろん、体幹とかコーディネーションとか補足のトレーニングもやらなきゃ良くなっていかないけど、無理して追い込みまくる必要もない。多分長友佑都選手もそんなガチンコでやり込んでるわけじゃないはず。てか、毎日限界まで追い込むほどはやり込んでない。絶対。

 

メリハリ。それや。

 

 

 

身体だけじゃなくて、脳も疲労してる。

だから漫画とか映画とか見たり、音楽聴いたり美味いもの食べたりするのもすごく効率のいいトレーニングになってるのよねえ。筋トレするのと同じくらい、くだらないお笑い番組で馬鹿笑いするのも自分のためになってるとすら思う。

 

うまい選手は遊び方も上手だなと思うし。

知り合いの選手たちを見ても、飲みに出かけたり女遊びしたりしてる一見チャラそうな選手だって、スイッチが入るとサッカーモードに切り替わる。変にストイックな選手よりよっぽど結果を残すわけです。

遊びすぎる選手は消えてくけど、遊ばなすぎる選手も同じぐらい消えてると思う。

 

俺はいかにも「遊ぶ」ってのはどっちかっていうと苦手だけど(できなくもないけど笑)、カフェで友人とぺちゃくちゃ喋ったり、世の中のニュースを見て物思いに耽ってみたり、パソコンカタカタしてる時間もそれに当たるのかな・・・と思うわけです。

 

こうやって偉そうに自説を世間様に垂れ流してる時間は最高のリラックスタイムだったりするって部分もあって、楽しいからこそ現時点で3500文字も書いてる(笑)

 

 

 

ただ、今でもストイックな人への憧れみたいなのはあるし、自分自身まだまだ出来る部分は大いに残されてる。なんか「俺はストイックにやるの向いてねーから!」って、そっち方面を放棄しちゃうのは違うなとも思うわけです。

本当は血を吐くまでトレーニングしてみたい。練習中に血を吐いたことないっていう好奇心(笑)血尿ならあるけど。

 

 

厳しく自分を追い込んでみたり、ゆる〜く開放してみたり、そういう自分に揺られて振り回されながら、たくさんのものに影響されていろいろ試しつつバランスを取っていく。それが俺らしさなのかなーとか思います。

 

練習量ってのは多分永遠のテーマ。やりすぎてもダメだしやらなすぎてもダメだし、そのバランスってのはその時のその瞬間によって変わってくる。ある程度やりこまなきゃいけない時期もあるし、いつも以上にゆるくやらなきゃいけない時も出てくる。身体と心と常にミーティングですがな。

 

 

 

っちゅーわけで今日はゆっくりして、明日からまたちょびちょびリハビリ!昨日無理したせいで指が取れそうなほど痛い!(笑)

 

 

ステップバイステップ。

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いや、でもお前は休み過ぎだから。暑いのわかるけどシャキっとしなさい?

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