ゆとり世代のプロサッカー選手。丸山龍也のオフィシャルブログ。現在は欧州リトアニアでプレー中。

2015年5月29日

学ぶべきはサッカーでもフットボールでもなく「カルチョ」

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レアル・マドリーのアンチェロッティ監督が解任された。
レアルで100試合以上率いた監督としては、歴代トップの勝率74%を叩き出し、CLを制覇しCWCも制覇したということで、レアル史上一番いい監督とも言えるはず・・・なのに。

今季、リーガでは2位フィニッシュ、CLでは4強止まりということが解任の決定打になったと思うけど、冷静に来季のことだけを考えればアンチェロッティ続投が一番ベターであることはまちがいない・・・。
けど、それを許さないファンと、腹の虫が収まらない会長が今回の決定を起こしたと思う・・・。

 

 

 

 

 

 

で、まあアンチェロッティはイタリア人。
ユーベを久々のCLファイナルに導いたアレグリもイタリア人。

名前だけでぐうの根のも出ないレジェンドである、カペッロ、リッピ、マンチーニ・・・あ。ちょっと前の日本代表監督もイタリア人だった。
とにかく、イタリアはサッカーもさることながら名将もめちゃくちゃ排出している国のひとつ。同じぐらいワールドカップに勝ってる、ドイツやブラジルと比較しても、やっぱり名のある監督の数じゃイタリアが圧倒的だと思う。

 

 

 

 

 

で、我がFKタウラスの監督もイタリア人です。
俺は、もうそろそろUEFA PROライセンスを取得するここの監督を、特別すごいとは思わないし、それ以上のリスペクトもないし、っていうか冷たい目で見てしまうところも正直あるんだけど、「戦術的にプレーする」という意識においては、今までやってきた様々な監督の中でも一番強いと感じる。

 

 

海外で経験を積んだコーチなんかのTwitterやブログを良く見ていると、「日本はあまりにも技術的に特化しすぎて、育成年代で戦術的なトレーニングが行われてきていない・・・」というのを良く見る。

ちょっと前までは、そんなことよりも個の技術だろ!上手けりゃどんなサッカーにだって適応できる!とか思ってた俺も、自分がイタリア人監督に教わるようになったり、チームメイトにイタリア人がいるようになってからは、日本がいかにそういう育成がされてないかを身に沁みて感じている。

 

例えば、4-3-3、4-4-2、4-1-4-1、4-2-3-1、4-3-1-2・・・などなど同じ4バックでもシステムは星の数ほどあるけど、それぞれのシステムの効果的な守り方とか、ビルドアップのやり方とかを比較できるか?良さを説明できるか?と言われると出来ない。

でも、イタリア人だったらある程度出来るように感じる。
「中盤がこの形なら、こうやって守るのがいいよね」
「FWの枚数がこうだから、プレッシングはこの位置から行くのが一番いいよね」
「右ワイドがここにいるんだから、右SBはこの辺まで出して、左のCBはこの辺りにポジションとっとこう」
みたいな。

 

もちろん、こっちだって長年サッカーやってるわけだから、パッとピッチに入ればなんとなく空気読んでそれっぽい形になるけど、やっぱりどっかでボロが出る。
で、怒られる。ポルコディーア!!!ポルカップターナ!!の罵声が飛んでくる笑

 

 

 

 

 

 

 

ヨーロッパとヒトクチに言っても、色々カラーが有ると思う。
俺みたいなサッカー情報オタクが、ヨーロッパで学ぶ日本人指導者の発言を分析した結果だと、

 

スペイン系の指導者は球の動かし方とか、ボールの持ち方とか、そういうところに着眼点を置く。
ドイツ系の指導者はチームとしてのオーガナイズとかトレーニングに対する意識。
オランダはドイツよりももう少し、細かくプランニングする感じ。
ブラジル系はとにかく技術的に追求してて、アルゼンチン系は荒くてもいいから勝負へのこだわりを良くしろ・・・みたいな。
イングランドとかに勉強しに言ってる人は・・・うーむ。よくわからない笑 英語が主だったりするのかな。

 

 

 

で、当題で話題のイタリアはというと、なんとそもそもイタリア系はデータが少ない。
というのも、ビビるぐらいイタリアに勉強しに行ってる日本人指導者が少ない。これだけ世界の名将を排出してる国なのに・・・。

多分、日本から海外に勉強しに行く指導者の多くは「育成」というところを重視してると思う。自分が学んだメソッドを、子どもにアウトプットしていい選手を育てたい。スポーツが「教育」「体育」的な側面の強い日本ならではだと思う。
だから、いい選手を排出していたり、育成に定評のある国やクラブを選ぶと思うし、そうなると自然とスペインとかドイツとかに目が向くんだと思う。

 

 

 

イタリアの指導者は育成というよりは勝負師。完成した大人の選手を集めて、自分の戦術を覚えこませて、リーグ戦を勝っていく。
しかもアウェイだったら勝ち点1でいいや、順位はチームの力を考えると10位フィニッシュでいいや、みたいなめちゃリアリストが多い。

 

 

 

 

 

 

 

つまりプロ向き。

 

 

 

そういう国だから、システムとか戦術とか選手の噛み合わせとか相手との相性とか、そういうところを見始めたらとても強い。それがイタリアが世界トップクラスで要られる秘訣なんだと思う。

 

 

 

 

 

 

で、自分。
監督に「お前はよく走るけど戦術的にはゼロだ」みたいによく罵られるんだけど、まあその通りだと思う。
多分、ただでさえ日本とイタリアにはそういう部分で差があるし、しかもその日本の中でも俺の戦術的能力は決して高くないと思う。

 

 

まあ、だから最近はイタリア系指導者のコメントとかを細かく調べて、うっすら勉強してるわけですが、ちょっとおもしろいものを見つけました。

 

マッシミリアーノ・アッレグリによるUEFAプロライセンス修士論文「中盤3枚の特徴」要約 http://www.calciamici.com/Notizie/NicoNicalcio/20150306


ユーベのアレグリがUEFAプロを取った時の修士論文。
これが100%正解とも思わないけど、こういう風にサッカーを考えることもそんなにないから、こんな感じの論文を眺めてるだけでも勉強になるかなと思ってる次第です。

別にこの論文を理解したところで、自分のチームの戦術も俺に求められてるものも違うわけで、特別劇的に何かが変わるわけでもないですが、こういうインプットを作っておくことが、どっかで活きてくるはず・・・と思ってます。

 

 

 

 

 

 

 

 

個人的な気付きとしては、イタリア人が監督の時は

「自分のポジションは崩さない」というのをとにかく一番に考えるのがいいと思う。
味方を追い越す・・・とか、余計なカバーとかも考えずに、自分のポジションから動かず自分のやりたいことだけをやる。これが一番ですね。

FWやっててサイドに開いた方がチャンスだ!と思っても、そうしたらキレられる笑
言われたことの中で、自分の仕事を遂行するのが一番です。ってな。

 

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