ゆとり世代のプロサッカー選手。丸山龍也のオフィシャルブログ。現在は欧州リトアニアでプレー中。

2014年11月24日

俺と夢とサッカーと。

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昨日はホームで、先日ストライキで延期になっていたポリスSCとの試合でした。

 

 FIFAアンセム

世界各所のサッカーと同じく、ここスリランカでも入場の際にはFIFAアンセムを流して行進したりするのですが、

「あーー。そういえば俺って小さいころ、この曲にあわせて入場するの夢だったな」とか試合前にふと思ったわけです。いや、FIFAアンセムで入場すること自体初めてじゃないんだけど。

 

放課後にボール蹴ったりするときも、「てーてーててーてーてーててててーー」とか口ずさみながらやったりしてたし、日本代表ユニ着てるやつで集まって入場ごっこしたり、なんというか、この音楽にあわせてピッチに入る・・・ってのは、男の子ならそれなりに憧れるシチュエーションだと思います。

 

そんな感じのことを思いながら

「俺もFIFAアンセムで入場とかしちゃってるし、整列したら出てくる偉い人と、キャプテンに紹介されながら握手とかしてるよ、、、」とか思いながらキックオフでした。

 

 

 

 

 

 マルぅ!!!のプレッシャー

試合は2点先制される嫌な展開も、後半に3点畳み掛けて逆転勝利。4連勝。

 

丸山さんはそこそこいいプレーもありましたが無得点。仕事しませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

あのですね、監督の指示がむちゃくちゃなことだったり、スリランカのサッカー自体にストレスがあることだったりに加えて、客とか味方とかスタッフ陣とにかく四方八方から試合中に「マルぅ!!!」と言われるのがストレスになってしまいました。

応援、叱咤、激励、指示、期待、、、色々な意味がこの「マルぅ!!!」に込められてるわけですが、その都度イライラしてみたり気合入れてみたりうざがってみたりパワーを貰ったりプレッシャーになったり・・・。

あとでビデオで見て確認しても、今日の試合の入り方は悪くなかったです。パフォーマンスもいい感じなのですが、結局は時間が経つと次第にどんどんプレー内容は悪くなっていきました。いろんなことに左右されてしまった。

 

 

 

 

 他人から干渉されるということ

FTAとかで「平常心」とか「いつも通り」とか「入らないように」とかをテーマとして、自分でメンタルについてあれこれ考え、周りからもアドバイスもらいながら試行錯誤。そんな環境で毎日トレーニングしてるうちは良かった。

 

 

 

 

 

 

ただ、今改めて思うと、その横浜で練習していた設定には「他人から干渉される」という要素が絶対的に欠けていたと思うのです。そういう状況設定も加えて練習すればよかったかなと反省。

 

 

 

 

 

 

無音でサッカーするのならいいんだけど、試合ではいつものメンバー以外の声が飛び交っています。相手も侮辱的差別的な言葉を使って圧力かけてくるし、敵サポーターも少ないながら来ているから、それなりのプレッシャーを与えてくる。ここでは時に味方の声すら敵に聞こえたりする。

 

 

 常に人間の心は揺れ動いてる

でもまあそれは小さい頃からのサッカーでも同じ。ベンチとか保護者の声で左右されることってやっぱりあった。

 

 

何が言いたいかというと、気合が入っても平常心じゃないし、緊張したり強張ったりしても平常心じゃない。

ムカついたって、笑わされたって、頑張ろうと思えたって、とにかく周りがなにか言ってそれを聞いている以上、自分のニュートラルな心情からは左右にズレるわけです。そうするといつも通りの自分からは少しズレる。そうなるといつものプレーはできなくなる。良くも悪くも。

 

 

 

 

 

そのうち慣れるんだろうから気にしてないけど、今はそういう周りの声に、良くも悪くも平静を失っている状況。これは苦しい。どうにかしなきゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 でもいいこともあった。サポーターの応援。

ただ、平常心を失ってみて、悪いことだけじゃなくていい面もあった。

 

 

 

 

 

 

お客さんっても、大したスタジアムでもない所に300人ぐらいしか入ってないし、太鼓とかチャントとか旗とかがあるわけじゃないんだけど、指笛とか野次とかでホームの空気を作ってくれるといえば作ってくれるわけ。

 

0−2から1点追い上げたあと、会場にこだまするような「ニューヤングス!!ニューヤングス!!」の大合唱は結構心強いものでして、生まれて初めて「サポーターに力をもらうってあるんだな」と強く実感。

普段から応援してくれる人に見に来てもらってパワーをもらう経験はあるけど、名前も知らんオッサンの叫び声でやる気が出るってのは初体験でした。

 

 

 

 

 「サポーターのおかげで勝ちました」は実際にある。

テレビで見るサッカーでは選手が試合後のインタビューで 「今日はサポーターの声援のお陰で勝てました」なんて言ったりしますが、それって本気なのかお世辞なのか言わされてるのか本心なのかわからなかったりするじゃない。

 

 

 

でも、少なくとも実際に力になることってあるんだなというのは感じた。平常心を悪い意味で失ってた俺もそんな大合唱を聞いて走れるようになったし、気合も入ったし、切れたスイッチも入れ直せた。

 

 

 

そして、そんなこんなで生まれたのは、なんと相手の見事なオウンゴールの逆転決勝弾でした。サポーターってかファンってか地元の人ってかわかんないけど、とにかく会場が創りだしたホームの空気感で奪ったオウンゴールだったと思う。

 

 

 

その決勝点の瞬間の動画をどうぞ。

 

 

 

丸山 龍也さん(@ryuya_maru)が投稿した動画

 

うーむ。これ見れば見るほど勝ててよかった。

なんか自分のプレーとか結果とかばかりで一喜一憂してるけど、そうやって訪れた人に喜んでもらえる結果を出すというのはプロサッカー選手の仕事のひとつだし、自分が点取れなくてもこんな風にみんなが笑顔になれたんなら、それはそれでいいのかな。なんて。      

 

もちろんスリランカリーグごときで点が取れない自分だったり、300人程度の観客とか周りにメンタル左右されてる自分っていうのは、クソだし納得行かないしムカつく。

もっと上のレベルでやらなきゃいけないし、何万人の前でプレーするのが夢なんだから。なんでここで躓いてるんだ、もっとやれよリュウヤ・・・そんなふうに思う。              

 

 

 

けど、これから連戦連勝爆勝爆進で成り上がっていくわけでもないし、結果が出ないことなんてこれからもたくさんあるんだから、ね。

 

あとまあ、例えば16歳の頃からプレミアリーグでプレーするような選手だったら、こういうわけわからん国の独特な雰囲気でサッカーをする喜びって得られないんじゃないかなとか(笑)

こんなアホな奴ばっかりの国でアホみたいなことばっかり起こりながらやるサッカーって、世界のスーパースターは当然体験できないし、ほとんどの日本人だって経験したくても出来ない出来事でもあると思う。              

 

そう考えると、今俺は特別なミッションで特殊な経験値をゲットできるよう頑張ってるんだ、とかも思えて、まあアリっちゃアリ。

 

まだ今は過程なのだ。

 

夢と友人と。

ほんで、友人の星くんがこんなツイートをしてました。ありがとう。

 

 

 

厳密に言うと

「一度でいいから満員の観客の前でゴールを決めて、ゴール裏のサポーターに突っ込む」

って夢なんだけど。だからスリランカのサッカー人気じゃこの夢は叶わない。

 

 

 

でもこれを夢に掲げてた時っていつからだろう。結構前からことある度に言ってるけど、これは今でも変わらず叶えたいランキング上位の夢。

 

 

ただ、これ言い始めたきっかけは、「プロサッカー選手になりたい」なんてとてもじゃないけど言えない実力だし人間だったから、なんかあやふやにして目標立てた時の夢なんだよね。

 

 

 

 

 

何があやふやかというと。

 

つまり地域リーグとかでも海外サッカーでも社会人サッカーでも天皇杯なんでもいいし、レギュラーじゃなくてもチームはどこでも、とにかくなんでもいいわけ。

お笑い芸人になって誰かの引退試合に招待された時でもいいや!みたいに当時は思ってて、とにかく日本代表とかJリーグとかって決して言わない頃の控えめなお話。どんなサッカーでもいいから、満員になってたらおっけーみたいな。

 

ちょっと自分のハードル下げてた時代に、思い描いた夢。ただ、絶対叶えたいとは思ってた。いや、叶ったらいいな、ぐらいかな。。。

 

 

 

 

 

 

 

そんな夢をそんな風に描いてた頃は、当然目標設定とかも現実的に考えてなかったし、夢なんて叶うようで叶わないというか、毎日がむしゃらに頑張ってただけ。

 

 

 

 

 

 

そんな当時だから、「オウンゴールで300人のサポーターと喜ぶ自分」なんてものも想像すらできなかったわけで、てな具合に考えますと昨日大したプレーしてなかった俺ですが、ちゃんと夢には近づいたりしてるのかなって思ったりもしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夢に近づけてるはずの俺

何より友人に影響を与えられたという事実。

俺、昨日は何も出来なかったけど、海越え空越え日本の友達が何か考える切っ掛けは与えられたのか。そう思うとスリランカでサッカーやってるのも悪くねーなおい!みたいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

サッカーで飯を食う然り、プロになる然り、ゴールを決める然り・・・FIFAアンセムとか満員のスタジアムでゴール決めてサポーターに突っ込む然り・・・。

 

 

 

 

こんなヘタクソで口だけ番長な自分だけど、それでもサッカー辞めずに藻掻いていれば少しずつ、幼いリュウヤが思い描いてたリュウヤには近づいていけるんだな。

「マルぅ!!!」って言われるのだって、今はストレスに感じちゃってるけど、そんな風に言われたいなーって妄想してた頃の自分だっているわけじゃん。

 

 

いいじゃんいいじゃん。

 

 いいじゃんいいじゃん。

 

 

 

 

 

 

長いから最後にまとめ。

 

 

小学校5年生ぐらいの時。100円で買ったハイチュウの銀紙を全部剥がして、全部のハイチュウをくっつけてこねこねし、巨大なハイチュウボールみたいなのを作って食いてえなって思ってた時があった。言うなれば夢だった。

 

 

ハイチュウを一気食いするなんて贅沢、小学生の時は出来なかった(笑)なんなら一個ずつ半分に割って食ってたレベル。

 

 

 

 

 

そんなことを思い続けてたある日、もうハイチュウボールを食いたくて食いたくて。意を決してハイチュウを買ってハイチュウボールを作ってみた。忘れもしない、ハイチュウのゴールデンキウイ味(笑)

 

 

それで、野球ボールよりも大きいぐらいの巨大なハイチュウボールを一気に口の中に入れると、アゴがまったく動かなくてよだれもだらだら出てきてなかなか食えないんだけど、とにかくすげー満たされてすげー幸せな気持ちになれた。

普段は一個ずつしか食えないハイチュウをまとめて一気に食うなんて、俺はなんて贅沢なことしてるんだ!!みたいな。

夢がかなった瞬間でした。

 

 

 

 

 

 

 夢は叶えると慣れる

えーっと。何が言いたいかといいますとね。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなアホな夢かなえてたハイチュウボール少年もいざ22歳になってみて、もうそんなことしたって幸せな気持ちは味わえないわけですよお。なんか、いつもと違うことしてて俺アホだな、ってぐらい。

つまり、どんなに思い描いてた夢も叶ってみれば実は大したことなくて、後からおんなじこと繰り返したっておなじように幸せにはなれないわけ。

 

 

 

 

 

だーかーら。

 

 

 

 

 

違うチームでプロ契約しても、ここで最初にプロになれた時みたいな達成感は得られないと思う思う。

もうスリランカ来て最初の試合でゴールを決めた時のような感動は、普通のリーグ戦でゴール決めたぐらいじゃ得られないと思う。

オウンゴールで決勝点取って観客と喜んでも、昨日俺が思ったみたいな感慨深さはないと思う。

FIFAアンセムで入場することだって普通のコトになってしまうと思う。

 

 

 

そうなると思うのが、

じゃあ俺の夢ってその程度だったのか?ってこと。

でもそうじゃなくて、小さい頃は本気でFIFAアンセムで入場してみたかったし、本気でプロにもなりたかったし、本気でサポーターと喜んでみたりしたかった。それは間違いない。夢は夢なのだ。

 

ただ、夢がかなってしまった以上、夢がかなった時と同じことをしても同じようにはならない。

 

 

 

 

 

 今の幸せか、未来の達成感かの分かれ道

ほんで、ここで2つの分かれ道があると思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとつは今あるもので幸せをちゃんと感じること。

こうやってサッカーだけ生活して、プロとして試合して、怪我なくプレー出来て、お客さんに囲まれて出来るだけで幸せだな。こんなに素晴らしいことはない。

みたいに思うこと。これ以上は望まないよ、生きているだけで幸せさっ、はは。みたいな。

 

 

 

 

 

もうひとつはどんどん次を目指すこと。

次は何万人の前でやりたいし、ワールドカップでFIFAアンセム聞きたいし、口いっぱいにキャビアとか頬張ったりしてみたい。そういう欲に素直になって、どんどん夢かなえてどんどん上を目指すこと。

俺はまだまだここで終わる人間じゃねえ!みたいな。

 

 

 

 

どっちがいいんだろう。

 

 

 

 

 

 

今のままでよしとするのか、今よりもっと上を目指すのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

もしかしたら今のままで満足して自分に納得することが、一番ストレスはないし幸せなのかもしれない。

もしかしたら、上を目指し続けると、どんなに夢を叶えてもストレスとの戦いは続くし、精神的に辛くなるし、幸せとか思えないし、自分に満足する日なんて来ないのかもしれない。

 

 

 

 

 

どっちが良いかとかどっちが正解とかわからないし、興味もないけど、俺の結論としては少なくともまだまだ上を目指す!

このままFIFAランク180位の国でサッカー人生を終えるつもりなんてさらさらないぜ。

 

 

 

 ルフィだってナルトだって

多分、ルフィも海賊王になった所で次に何かやりたいこと見つけるし、ナルトだって火影になった途端ぼけーっとラーメンだけ食うようになるわけじゃないはず。上の世界を目指す人に終わりはないのだ。まだまだ足りねえ。

 

 もっともっと成り上がってくってことで、幸せって思えないかもしれないけど、頑張る。それが男の行く道ぜよ。(と、今は思ってます)

 

 

んなことを再確認できた試合でした。点とらなくても気付きはたくさんあるね。

ではでは!今週も頑張りましょ。ノシ

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