ゆとり世代のプロサッカー選手。丸山龍也のオフィシャルブログ。現在は欧州リトアニアでプレー中。

2014年10月28日

目標設定って大事だな的なお話。

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スリランカの我が家にはテレビがなく、よっぽど見たい試合があるときなどは(先日のブラジル戦など)、MacとiPhoneをテザリングして3G環境でネット中継を見ています。

なので基本的にはサッカーを家で見ることが出来ない残念な環境なのですが、土曜日曜と連続して人様の家にお邪魔し、バルサvsレアルとマンUvsチェルシーを観戦することが出来ました。

クラシコではイスコに酔いしれて、オールドトラッフォードでは好きなディ・マリアを見ることが出来たので大変満足なのですが、ふと試合とは関係のない違うことを思いました。

 

スリランカ人でもマンチェスター・ユナイテッドやバルサは当然知ってるし、ディ・マリアが移籍してきたことも、スアレスが噛み付きグセがあることも、モウリーニョが名将なことも知ってる。

ということ、これは凄いことだと思います。

 

 

スリランカはクリケット全盛の国でして、基本的にサッカー人気は低いです。この人気の度合いを例えると、日本で言うところのバスケットボールぐらいなんじゃないでしょうか。

もちろんファン的な人はいるし、試合となればそれなりに観客も集まってくるのですが、テレビ中継が毎試合ある・・というほどではありません(クリケットはあります)。

 

そのぐらいのサッカー人気・・・ましてや僕が住んでいるのはスリランカ屈指の大都市コロンボから車で2時間ほどの、地球の歩き方には載っていないような小さな町です。(首都からの距離感や格差を考えると、東京神奈川でいうところの藤沢とか平塚とか大和にでも住んでる感覚です)

そんな状況でも、プレミアリーグやメッシは誰でも知っているし、逆にJリーグや日本代表のことはまったく注目されていないとひしひしと感じます。

 

本田圭佑選手や香川真司選手は有名ですが、それはW杯で活躍したことやマンチェスターユナイテッドでプレーしてたことが大きな理由になっていると思います。ここスリランカに限って言えば、W杯で2ゴールを決めていてブンデスリーガで得点を重ねている岡崎選手ですら有名ではないという現状です。本当のトップクラスに絡んで、世界レベルの選手だと認識されてはじめて名前を知られる。日本人だというのは後から知ることです。

 

 

 

というのを目の当たりにした時、Jリーグや日本代表を目標に掲げる自分がなんだかちっぽけに見えました。なんというか、すごく小さいことにこだわってるというか、世界レベルで見たらなんともマニアックな夢だな、、、と。

僕はレアルやミランのユニフォームよりも、トリコロールがいい!と小さい頃から思っているほどの、根っからの横浜F・マリノスファンです。というわけで、ブラジルでもベトナムでもタイでも、何かしらマリノスのユニフォームや頂いた練習着は持っていっていました。

すると、上記3つの国では時たま「オオ、ヨコハママリノス!」「シュンスケ・ナカムラ!」と声をかけられることも。

これらの国はサッカー熱が高いことに加え、マリノス自体がACLだったりブラジル人選手が活躍していたことなどで比較的知名度が高く、ただでさえプライドの高い横浜市民な僕なので鼻高々になったりも。

 

 

でーすーが。

 

 

ここ南アジアのとある島国に渡ってきた現在、日本サッカーについて知っている人は殆どいません。出稼ぎなどで日本滞在経験があり、日本語を喋る人はちらほらいますが、それ以外の人にとって日本とは車とバイクの生産国というイメージしか無いのではないでしょうか。マリノスのユニフォーム来て歩いてても無反応。

 

そこで思ったのは、世界は広いし、サッカーはワールドスタンダードなスポーツ。FIFAランキング52位の日本でプレーすることを人生最大の目標にするのは、もしかしたら小さいことなのかもと思いました。

Jリーグがそれなりにリスペクトされているブラジルやベトナム、タイでは感じなかった感覚です。

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ここに僕が高校2年生の時に書いていたサッカーノートの一部があります。

多分、当時人生お先真っ暗の中でもがいてる真っ最中で、自己啓発本なんかを読みあさっていた頃ですので、何かの本に影響を受けて目標を設定し、ノートを書き始めたと思います。(このノートは今見返しても面白いので、スリランカにも持ってきています笑)

短期目標に関して言えば現時点で達成できたのはパソコンだけかと(笑)査定というのは、当時所属していたCOJBでは選手のレベルによって月謝の額が違ったので、その査定を良くするというものです。

 

まあ短期目標は置いといて、

ヒドイのは中期目標と長期目標(笑)サッカーに関した所でいうと。

中期目標・神奈川県でベスト8に入るぐらいの実力の高校でなら、主力になれるぐらいにレベルを上げる。

長期目標・JFL以上のクラブに入る(セミプロ)

 

ち、ちっちぇええええ俺!

 

 

中期目標とか、「ベスト8に入るぐらいの高校で主力になるぐらい」という曖昧な目標。つまり、ベスト16の高校でスーパーサブとかベスト32でレギュラーなら多分OKぐらいの幅をもたせてる目標です(笑)

長期目標はセミプロ。サッカーをやってくキャリアの最高がJFL。人生の最大の目標がセミプロ。セミプロで満足。セミプロになるためにサッカーしてた。

 

 

ちっちぇええ・・・

 

 

なんというか当時は今以上に本当に下手くそで、海外とかプロとかそんな絵はとてもじゃないけどリアルに描けなかった。周りでサッカー本気でやってて実力もある20代前半の人達が、ことごとくプロへの道を諦めていたというのも大きいと思う。

ましてや選抜歴もなければ、高校サッカーをやってるわけでもユースでプレーしてるわけでもなく、特殊なチームで練習しながら変な高校に通うという謎のセブンティーン男子。多分俺と同じ状況からプロサッカー選手になったって人、片手で数えるほどもいないと思う。もしかしたら俺がスペシャルワンかも笑

そんな状況での苦しい毎日。だから自信もないし、野望も控えめ。周りの高校生はスクールライフをエンジョイしてる中、わけわからん感じになってて…しんどかったなあ毎日。

 

 

 

 

きっと、この目標を掲げるにあたって読んだ自己啓発本には「目標は大きく!」的なことも書いてあっただろうはずです。

だから自分が最大限頑張った結果「もしかしたら頑張れば叶うかもしれない」というレベルの高いところに目標を掲げてるはず。このサッカーノートはチームで書かされるようなものと違い、人に見せるために書き始めたものではないから自分に正直に書いてる・・・。

 

つまるところ当時はJFLなんてほとんど不可能だと本気で思っていました。ワンチャンあるかもってレベル。

 

 

実際問題、JFLでやれているわけではないので偉そうなことはなんとも言えませんが、その目標を掲げてから5年たった今、ただひとつ思うこととして「もっと目標は大きくてよかったんじゃないの?」というところです。

 

現実的な目標設定としては悪くないかもしれませんが、JFL目指したら地域リーガー。セミプロ目指したらアマチュアの上の方・・・。目指すところより少し足りないところで終わるってのが目標設定したその後のあるあるかと思います。それを考えると小さすぎる。

 

しかも高校2年生で毎日サッカーやってる男の子が、人生最大の目標をアマチュアリーグでセミプロ契約でやる・・・というのはなんとも寂しくないでしょうか?

俺が指導者ならぶん殴ってでもせめてプロ目指せって説教する(笑)

 

 

 

 

話は5年飛んで今。

タイから帰国しての半年で、プロメンタルコーチの鈴木颯人さんや、久保田勲さんや、FTAの宝槻さんをはじめ、様々な人から心理的な話をされることが増えました。

さらに、いろんな選手や各分野で活躍してる人とお会いして話をしたり、自分自身やたらとメンタル削られるイベントが多かった中で、いろんなことを学ばせてもらい、結局目標設定が全てだな!と今は考えています。

 

 

渋谷って目標があるから田園都市線に乗るわけで、渋谷って目標がなければ、なんとなく地元の駅ぐらいには来るかもしれないけど田園都市線には乗らないわけです。スリランカに来るなら飛行機とってビザとってって準備するけど、スリランカって目標なしにチケットを予約はしないわけです。

 

目標設定こそがすべての行動の原点で、そこがあやふやだと全部あやふやになる。

で、その目標設定は高くてもきつくてもいい。

目標を定めるワークを自分と向き合いながらやってみると、目標はしっかり期限があって明確なら、自然とその道程は描き始めてくるものでした。

例えば明日の昼までに渋谷に行けばいいならのんびり準備して乗り換え案内で時刻表調べるし、1時間後に渋谷に行かなければならないのなら、今直ぐ頑張ってバイクや車を使っていこう!混んでない道はどこ?とプランするものです。(横浜市在住という設定)

 

 

 

つまり

 

 

 

だから俺は夢はでっかくプレミアリーグを目指す!という訳ではないです。

 

タイから帰国した僕には、いくつかの選択肢がありました。カンボジアやポーランド、ラトビア、ドイツ、タイ、スイス、メキシコ・・・。様々な選択肢を模索し、周りに恵まれてチャンスを与えていただいた中で、南アジアの外れであるスリランカを選んだのは「一番目標までの道のりがイメージできるから」でした。

スリランカに来れば、こうなって、こうなって、こうなって、Jで、代表で・・。という自分の目標が、一番叶いやすそうでしっくり来た。だからスリランカを選んだ。というわけです。

 

 

でも今回スリランカに来て、海外よりJリーグ!だった自分が、人生で初めてJリーグなんてちっぽけなのかもと思いました。レアルよりマリノス!だった俺が、マリノスにこだわるって小さくね?と思い始めてるわけです。まあ実力に比例してないことをいってるわけで、Jなんて現状まったくかすらない俺がこんなことをほざくのは恥ずかしいといえば恥ずかしいんだけど、でもそういうことです。

 

5年前、セミプロを人生最大の目標にしていた頃の自分には「夢はもっとでかく持てよ、そしたら行動も変わってくるじゃん?」と言ってあげたい。

その目標を設定して、意識し行動していたことを後悔はしないけど、もっとでかくていいじゃんって純粋にそう思う。

 

 

 

であれば、きっと27歳の俺も、今の俺にそういうのかもしれない。「目標ちっちぇーから!もっと本気でデカイことやれや!」と。

 

 

でも無理に目標を設定しても意味ないし、目標はそれを達成した自分を想像すると心からワクワクするようなものでありたいから、ただ高いだけじゃダメ・・・。このギャップに悩みつつも、もう少しだけ背伸びしたいなと思ってる次第です。

目標をぶらすんじゃなくて、今の目標のもう一段階上を描ければいいんだと思う。

こっから武道館満員にするミュージシャンになるのを目標に掲げたら、明日からギター持つ毎日に変わっちゃうけど、今の目標の延長線上が出来たとしても、基本的に毎日やることは大きく変わらないだろうから。

 

毎日できることはしっかりやりつつ、自分は人生で本当にやりたいことはなに?ってのをもうちょっと追求してみようと思います。なんか、日本っちゅー極東の変な国にこだわってるのもバカげてる!アイデンティティは日本にあるし、地元大好きだけど、せっかくサッカーやってるんだから。

そんで、しっかり道筋が描ける、今よりもう少し高い目標を描けたら万々歳だなって感じです。

 

 

そんなことを思って気付かされた、クラシコとプレミア観戦でした。長々とご愛読ありがとうございました。

あー納豆食いたい。笑

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